宇都宮高校トップへ
第32回栃木県高等学校総合文化祭総合開会式の生徒代表挨拶


ある日、私は先生に呼び出された。
悪いことはしていないはずなので、難だと思って話を聞くと、地理部の代表として「第32回栃木県高等学校総合文化祭総合開会式」の生徒代表挨拶をして欲しいと言うことだった。
詳しく話を聞くと、「第32回栃木県高等学校総合文化祭総合開会式」というのは、栃木県高等学校文化連盟が開く式のようだ。
なんのことだかわからないので、簡単に言うと、いろいろな高校の文化部が集まって、歌を歌ったり演奏したりすると言うものだ。

どうも、私はその開会式の生徒代表挨拶をすることになったらしい。やりたいといったわけでもないが、やりたくなくても、すでに決定しているようなので辞退するとか、そういう話はないようだ。
ともかくなってしまったものはしょうがない。先生が原稿を書いてこいというので、そこらへんの有名人が講演会でもするかのごとく、堅苦しくない文を書いて先生に見せた所、これではいけないと却下された。
面白くしなくていいから、もっとまじめに書き直してくるようにと言うのだ。

仕方が無いので書き直して本番を迎えた。
開会式前日はテスト二日前だと言うのに文を暗記するのにいそがしい。
本番の日、学校の2時間目で抜け出して、会場の文化会館へ向かう。
会場でまずはリハーサルだ。お客さんがいないとはいえ、この雰囲気だけで緊張してしまう。

開会式の日程はこのようになっている。
1、開式の言葉(生徒)
2、国家斉唱
3、生徒代表挨拶(生徒)
4、会長挨拶
5、来賓祝辞
6、県民の歌斉唱
7、閉式の言葉(生徒)
3番目が私の仕事であるが、式の最初と最後の開式の言葉と閉式の言葉も生徒が担当している。
その仕事はと言うと、「これから第32回栃木県高等学校総合文化祭総合開会式の開会を宣言します。」というだけのものである。私の仕事との格差が大きすぎる。
リハーサルが始まって、暗記した文を読み上げていたが、途中であしの震えが止まらなくなるほど緊張した。これほど緊張するのは久しぶりで、何とか読み終えたが、本番もちゃんと読めるかが心配だ。
その後、礼の仕方が下手だったらしく、少し指導された。

本番までは一時間くらいあるので、昼食を食べて待っていた。
そろそろ始まるのでステージ裏に向かっていると、席が客で埋まっていてびっくりした。学校の体育館のステージですら上ったことが無いのに、いきなりこんな大勢の前で発表するなんてどうかしている。
だいたい何万人もいる栃木県の高校生の中から選ばれたのかがわからない。せめて開式か閉式の言葉の仕事ならずいぶん楽なのに・・・
そんなことを考えながらすごしていると、ついに式が始まってしまった。

栃木県中から集まってきた高校生はもちろん、偉い人もたくさんきていたようなので、まじめな挨拶にしておいてよかったのかもしれない。
挨拶は多少いい間違えたり、声が弱かったりしたかもしれないが、何とか読み終えた。
式が終わった後は、それぞれの部の発表があるが、もう用事は無いので帰っても良いとのことだった。

せっかく来たので、テスト勉強をしながら文化祭を見ていたが、何か足りないと思ったら、いちいちやりたくも無い挨拶をさせられたにもかかわらず、お茶一本すらもらえなかった。
まあそういうものなのだろうが、かなり無駄骨だった気がする。




ちなみに読んだ内容はこんな感じ


みなさんこんにちは
今回、生徒代表挨拶を勤めさせていただく○○と申します。
本日はこのような重要な役をさせていただき、とても光栄なことだと思います。

私は宇都宮高校の地理部の部長をしています。
小さな部活ですが、毎年夏にいろいろな場所へ出かけて調査をし、その成果を学校祭で発表しています。
たとえば昨年は、松尾芭蕉の足跡をたどり、黒羽の芭蕉の館や、芭蕉が訪れたという寺社へいきました。
今年は、羽黒山について調査をし、羽黒山の地形や伝説を調べました。

しかし、このような調査や研究の途中では、どうしてもわからないことやできないことの壁にぶつかることがあります。
そんなときは、先輩や友人、顧問の先生方のお世話になることもたくさんありました。
私たち文化部の活動では、結果を出すことはもちろん大切ですが、それ以上に日々の努力やたくさんの人とのふれあいも大切なことだと思います。
私たちにとって発表の場であるこの大舞台で、そのような日々の努力の様子も表現できれば、最高なことではないでしょうか。
最後になりましたが、ここにお集まりの皆さんにとって、このステージが高校時代のよい思い出になることを願います。

栃木県の発表
http://www.pref.tochigi.lg.jp/menu/press/p_22d/d410500_00000362.html



宇都宮高校トップへ

inserted by FC2 system